おっとっと。

でも、やっぱり彼にぶつかりたい。彼を問い詰めたい。彼を論破したい。彼をぶん殴りたい。てめえのしたことはこれだけの痛みを俺に与えた、ということを、彼の目に見える形で示したい。
つまり、彼に自分の辛さをわかってもらいたいのだろう。彼に受けとめて欲しいのだろう。

これはもしかすると、人をコントロールしたい、というアダルトチルドレン特有の欲求から来ているかもしれない。仮に私が彼にぶつかっていったとして、それをどう受けとめるか(あるいは受けとめないか)は、彼の問題である。私にはコントロールできない。なのに、彼が私の気持ちを理解するようにコントロールしたい、という風にもとれる。また、もしかすると、壊れた人間である彼を、私は「治療」したいのかもしれない。これもまた、コントロールに対する欲求である。私は、彼の「治療」にまで責任を持つ必要はない。そんなことは、専門家の仕事であって、私にできることではない。